読書メモ:はじめての不倫学 「社会問題」として考える (著:坂爪真吾)

 

はじめての不倫学 「社会問題」として考える (光文社新書)

はじめての不倫学 「社会問題」として考える (光文社新書)

 

 

前提:

結婚というフレームのなかでは、不倫の誘惑がかならずある。そして、ある人に取っては、それは単なる誘惑ではなく自然に沸き起こるもの。決して特別な人だけでない。

  • 現代は婚外セックス悪、違法という常識に抑圧されている
  • その抑圧は、人によって強度が違う。性別によっても強度が違う
  • なので、如何に安全に婚外セックスをするか。

 

要点:

  • 近代前では、年一回の公な乱交があった。現代はより婚外セックスが抑圧されている
  • 経済的、精神的に自立した者のみが健全な不倫ができる

  →健全=配偶者、子供に影響を与えない。不倫相手に依存しない、束縛しない

  • 不倫をしないことで、生活に支障をきたす男性が結構いる
  • 不倫をすることで、生活のパフォーマンスが上がる男性が結構いる
  • モノガミーの世界では、一方が他方からエネルギーを奪い取る形になりやすい、

  →(自分追加)夫妻間の依存。格差婚、健康差、収入差、交流チャンネルの差性的な魅力差。あげまん、さげまん。

  •  反対にポリアモリーの世界ではエネルギーは奪うものではなく、与えたりもらったり相互になりやすい。
  • 性風俗は不倫の代替になりにくい。

  →男性は不倫に恋を求めている。(精神的な充足)

  →性感染症をさけるため非粘膜なものへ

  • 男の良い不倫立場はカウンセラーになりやすい
  • 女の良い不倫はさばさばアスリート化
  • 不倫をすると婚内セックスが回復しやすい→グーリッジ効果
  • ポリアモリー指向がある人がいるということ。

  →それは、0・1ではなく、グラデーション的な強度

  

婚外セックスのルール例:

  • 家庭を大切にする(長続きするコツ)
  • 家族に迷惑をかけない(秘密は墓場までもっていく)
  • 一度きりの人生を楽しむ(快楽に忠実であれ)
  • やきもちはほどほどに(過度の嫉妬は破滅へ)

 

上記例の結果:

●家族に優しくなった。

 →後ろめたさ・罪の意識からではなく、異性に優しくする機会と練習を得たため。

 →(自分追加)加えて、フラストレーションを解決する機会を得た

 

読後感想:

この本は結婚を否定していない。結婚が普通にあるという前提で不倫を定義している。

一方で、僕はそもそも結婚は皆が受け入れられるフレームではないと思ってる。ある種の人にとっては結婚は人生に「当然」あるべき常識。あれば当然、なければ悲しむ・落ち込む。しかし、ある種の人にとっては、押し付けられた常識で、常識と自我で悶絶苦悩する。そういう人に取っては、結婚は、愛情という言葉をかりた人権侵害だったりする。

 

他人の不倫にとやかく言わない。色んな人がいること、また同じ人でも精神の安定不安定のリズムがあること。不倫で人格を否定しない。